132.不動産の評価(2) (2017-04-17)
■■不動産の評価(2)
●小規模宅地等の特例
小規模宅地等の特例とは、相続または遺贈により取得した宅地などで、被相続人の死亡直前の使用状況
により、これまでの評価方法で算出した価額から、前ページの表の割合を減額することができる制度のこ
とです。
この制度は、実際に相続したとしても、相続税が高くては今まで住んでいたところに住めなかったり、
今までやっていた事業が継続していけないということでは困るので、なるべくそのようなことがないよう
、設けられた制度です。
また、この特例に替えて、取引相場のない株式などを、相続または遺贈により取得した場合には、一定
の要件のもとに、10%の減額をすることができます。
ただし、この制度を受けるためには、相続税の申告が要件となります。葬儀後にでも申請しましょう。
●家屋は固定資産税評価額で評価
家屋の価額は原則として一棟の家屋ごとに評価されます。家屋の評価は、「固定資産税」「登録免許税
」「不動産取得税」などの基準になる「固定資産税評価額」に、一定の倍率を乗じて計算された金額によ
って評価されます。
現在ではこの一定の倍率は一倍ですので、固定資産税評価額がそのまま評価額になります。
■地目
1.宅地
2.田
3.畑
4.山林
5.原野
6.牧場
7.池沼
8.―――削除
9.鉱泉値
10.雑種地
■時価
時価とは、現況に応じ、不特定多数の当事者間での自由取引で通常成立すると認められる価額。
■権利の区分
1.地上権
2.区分地上権
3.永小作権
4.区分地上権に準ずる地役権
5.借地権
6.定期借地権等
7.耕作権
8.温泉権
9.賃借権
10.占有権
■小規模宅地等の減額割合
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|死亡時の状況 |要件 |減額割合|限度面積 |
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|事業用|事業用|被相続人の |承継して事業に |80% |400㎡ |
|宅地等| |事業用 |使用する宅地等 | | |
| | | |―――――――――――――――――――――――|
| | | |上記以外の宅地等 |50% |200㎡ |
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| | |生計を一にする |継続して事業に |80% |400㎡ |
| | |親族の事業用 |使用する宅地等 | | |
| | | |―――――――――――――――――――――――|
| | | |上記以外の宅地等 |50% |200㎡ |
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| |不動産貸付業 |特定同族会社事業用地 |80% |400㎡ |
| | |等に該当する宅地等 | | |
| | |―――――――――――――――――――――――|
| | |上記以外の宅地等 |50% |200㎡ |
| | | | | |
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|居住用|被相続人の居住用 |継続して居住等に |80% |240㎡ |
|宅地等| |使用する宅地等 | | |
| | |―――――――――――――――――――――――|
| | |上記以外の宅地等 |50% |200㎡ |
| | | | | |
| |――――――――――――――――――――――――――――――――――――|
| |生計を一にする |継続して居住等に |80% |240㎡ |
| |親族の居住用 |使用する宅地等 | | |
| | |―――――――――――――――――――――――|
| | |上記以外の宅地等 |50% |200㎡ |
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