147.変化する葬儀とお墓への意識(2) (2017-05-03)
■■変化する葬儀とお墓への意識(2)
■葬儀の多様化が進む
▼伝統的な葬儀
長い歴史をもち、現在も日本人の間でもっとも多く行われている葬儀です。宗教儀礼をするのも、人間の
命を大切にし、人の死を人知を超えたものとして魂の救いを必要としたからです。伝統的葬儀では、親戚や
近隣の人が何をおいてもかけつけて、遺族を思いやり、助け合いました。しかしいまはそうした助け合いは
まれになりました。
いまの葬儀は、斎場葬が多くなり、自宅で行うのは少数派に。また、葬儀に精通する町の長老や親戚が少
なくなって、葬祭業者に委託し、行われるケースが圧倒的です。
▼自分らしい新しい葬儀
伝統のよさに、自分らしさをプラスするのが近年の改革型葬儀です。無宗教で行う葬儀や、家族葬などが
少しずつ増えていく傾向にありますが、これらの葬儀は新しい方式なだけに、周囲を説得するには、かなり
の強い意志が必要です。また、自由な新しい形だからこそ、しっかり準備をしなければならないでしょう。
葬儀に対する意識の顕著な変化は、次の4点です。
①斎場葬が多数派に。
②個人化傾向が強まる。
③葬祭業者への依存度が高まる。
④生前予約希望が増える。
■お墓にも新しい波が
先祖伝来の家墓にも、少子化、核家族化、離婚が増えたことなどが影響して、新しい変化が起こり、個人化傾向が強くなってきました。
ただし、お墓の形態がどう変わろうとも、お墓が亡くなった人と生きている人の心を結ぶ役割を果たすものであることに変わりはありません。そんなお墓の役割を、ぜひ大切に考えていきたいものです。
■葬儀の役割
①死を受けとめる/医師に死を宣告されても、家族はその死をなかなか受け入れがたいもの。ですから遺体を家に安置して見守り、通夜をします。本来の通夜は、近親者が死者のそばで過こすことです。
②死者を送る/死者をこの世からあの世へ送り出すのが葬儀式で、しばしば宗教的儀式を伴います。
③死者と別れる/死別を悲しむのは、家族だけではありません。生前関係のあった人たちが、死者とお別れをし、遺族の悲しみへ共感を寄せるのが告別式の機能です。
④遺体を葬る/遺体は死後しばらくすると腐敗を開始します。死者の尊厳を守るためにも、遺体を火葬に付します。
⑤悲しむ/死者と近い関係にあった人、とくに家族は、別れに際して心を傷め、悲しみを深くします。これは葬儀が終わってからも続きます。このため四十九日、一周忌などの喪があるのです。
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もしもの時
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