158.ひとり暮らしの場合は、家族の死に備える(1) (2017-05-13)
■■ひとり暮らしの場合は
■生前契約システムを利用する
ひとり暮らしの人は、終末期や、死亡時、死亡後のことは、だれかに託さなければなりません。生前に契約しておくと葬儀や死後の諸手続きの代行サービスを行ってくれる「生前契約システム」を活用するとよいでしょう。元気なときに契約し、公正証書にしておくと、身寄りがなくても安心です。
生前準備システムのなかでは、LiSSシステムなどがそうしたサービスを行っています。LiSSシステムは、公正証書による契約を行います。ひとり暮らしの人でも一般会員と同じように契約できます。
その他、さまさまな生前契約のシステムがあります。
■親しい友人に死後を託す
信頼できる友人がいれば、葬儀もその人を施主にすれば、一般の葬祭業者でも引き受けてくれます。死後の処理についても、自分で片づけられる範囲をやったうえで、後を託すとよいでしょう。その場合には、負担つき遺贈の遺言などもできます。
負担つき遺贈とは「財産をあける代わりに~してほしい」と、条件つきで財産を遺贈することです。たとえば葬儀の主宰者になり、死後の事務処理も行ってもらうことを条件に、遺産の一部を特定の人に贈与すること。指定どおりの葬儀を行ったときにのみ支払われます。
家族もなく、生前の準備もない場合は、自治体が処理します。遺体を火葬し、遺骨の引き取りと、財産処理のために死者の相続人を探します。該当者がいないときは、自治体から委託された財産管理人がすべてを処理します。
■大事なものを保管する
財産目録、その他重要な書類は整理して、わかりやすいところに保管します。大切なものは銀行の貸し金庫を利用することもできます。
なお、万一の場合の連絡先を目につきやすい場所に貼っておくとよいでしょう。
■■家族の死に備える(1)
■本人の以降を確認する
子どもの側からは、親の死や葬儀の話などは言い出しにくいかもしれません。しかし近年、元気なうちに決めておきたい、最後はこうしたいという意思をもつ人が増えています。エンディングノート、遺言、尊厳死、成年後見制度などの講座には中高年の人が大勢来られます。死を、自分のライフステージの終章として考える人が増えてきています。
親戚の葬儀、法事などをきっかけに、「私ならこうしたいけれど、父さんや母さんはどう?」といった形で、本人の意向を聞いておきたいものです。最期の看取り方、葬儀のしかたお墓はどうするかなど、本人の希望を聞いてメモするか、本人が自分で書いたものがあれば預かっておきます。日常の会話のなかで、自然にそうした話ができるようになれば理想的です。
本人の意向がわからないときは、本人の生前のライフスタイルや考え方を考慮し、家族の死者への想いを生かす形の終末期や葬儀を考えましょう。
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もしもの時
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