30.返却・退会・解約手続きは速やかに、健康保険から埋葬料・葬祭費がもらえる(1) (2017-01-01)
■■返却・退会・解約手続きは速やかに
夫が死亡したら、葬儀が終了した後でもかまいませんが、夫が加入・利用している諸々の制度から離脱させる手続きが必要です。これらの手続きには、公的なものと私的なものがあります。
■公的なものの手続きは?
公的なものは、健康保険証、パスポート、自動車の運転免許証を代表とする各種免許証類の返却作業です。
健康保険証の返却は別の機会に説明する埋葬料・葬祭費の請求作業と一緒に手続きを行ないます。
パスポートは有効期限が10年のものもあり、紛失などして悪用されないようにするためにも返却手続きが必要です。もし、遺族が記念に手元に残しておきたい場合は、返却手続きをする際にその旨を申し出れば使えないように処理をしたうえで返してもらえます。
運転免許や調理師免許などの各種免許証類は、有効期限のあるものは更新手続きを行なわなければ切り替え時に自然消滅しますので、わざわざ返却手続きをする必要はないともいえます。しかし、有効期限のないものも含めて、それぞれの発行元へ返却するのが原則です。
■私的なものの手続きは?
私的なものについては、①夫が勤務していた会社や機関などから発行されている身分証明書の返却、②デパートの友の会や健康クラブ、JAF、クレジットカードなど各種会員制度や民間資格制度の退会、③インターネットのプロバイダや携帯電話の解約に関する手続きがあります。
①は葬儀後に夫の勤務先へお礼のあいさつに出向くときに持参して返却をします。
②はそれぞれの制度を実施している会社や機関へ連絡をして必要書類を取り寄せたうえ、手続きを行ないます。とくに、年会費がかかるものや紛失などして悪用されるおそれがあるものについては、なるべく早く手続きをしましょう。
③は遺族が継続して使用する場合は名義変更の手続きを、使用しない場合は解約の手続きをします。
■■健康保険から埋葬料・葬祭費がもらえる
健康保険の被保険者だった夫が亡くなった場合、健康保険からお葬式代を援助してもらえます。そのお金でお葬式代のすべてはとても賄えるものではありませんが、微々たる金額でもないよりはましです。忘れずに請求手続きをしましょう。
さて、健康保険の代表的な種類は、会社員が加入している健康保険または健康保険組合(公務員は共済組合に加入しており、給付内容は会社員とほぼ同じ)と、自営・自由業者などが加入している国民健康保険です。健康保険または健康保険組合から給付されるお金を「埋葬料」、国民健康保険から給付されるお金を「葬祭費(自治体によって埋葬料、葬祭の給付など呼び方は異なる)」といいます。h
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