76.還骨法要と精進落とし(2) (2017-02-17)
■喪主のあいさつの例
精進落としに先立ちまして一言、お礼を述べさせていただきます。
故〇〇の葬儀に当たっては、通夜から本日まで、皆様にはほんとうにお世話になりました。何分気が動転して、喪主としてはただおろおろするばかり。何もできませんでしたが、皆様のお力添えのおかげで無事に葬儀を終えることができました。心より感謝申しLげます。おかげさまで、〇〇も安らかな眠りについたことと存じます。
△△様には通夜から告別式までの一切を取り仕切っていただきまして、感謝の言葉もありません。また、お手伝いいただいた皆々様、ほんとうにありがとうございました。
心ばかりの粗餐ではありますが、食事とお酒の席を設けさせていただきました。どうぞおくつろぎくださいますようお願いいたします。本日は、誠にありがとうございました
■精進落としと初七日法要
本来は、忌中には肉や魚を口にしないことになっており、忌明けの四十九日目にとる通常の食事を「精進落とし」、または「お斎」といいました。しかし、近年では、僧侶や世役などお世話になった人たちの苦労をねぎらうための食事という意味に変わり、初七日法要の後に行うのが一般的になってきています。このため、この席では遺族は末席に座って接待する側に回り、僧侶や知人、友人、お手伝いをしてくれた人々にあいさつをして回ります。
また、会食に入る前には葬儀が無事に終了したことに対するお礼の言葉を述べ、僧侶に献杯の音頭をとってもらいます。
■ネアンデルタール人もお葬式をしていた!?
亡くなった人をいたみ、手厚く埋葬するという習慣は、かなり古くからありました。旧人類のネアンデルタール人の共同墓地が発見され、遺体の周囲から数多くの花粉が見つかったことから、死者に花を捧げるなどの何らかのとむらいがなされていたことが推測されます。
このネアンデルタール人が生きていたのは約五万年前。その後に、我々現世人類(新人)の先祖によって旧人であるネアンデルタール人は駆逐・同化されたと考えられていますが、いずれにしても、人とは「死者を埋葬し、とむらう唯一の動物」(フランスの歴史学者アリ工スの一言葉)なのです。
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もしもの時
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