82.忌と服 (2017-02-22)
■■忌と服
■忌と服を合わせた期間が「喪中」
仏教では人が亡くなった日から四十九日までを「忌中」とし、その間七日毎に法要を行います。これを「中陰の七仏事」といい、人が死ぬとあの世で生前の所業について七日ごとに裁きを受けるので、その罪を少しでも軽くするために行うものとされています。
なかでも初七日、七七日(しちしちにち、またはなななぬか=四十九日)は特に重要な日とされており、忌中の遺族は祭事などにかかわらず、家にこもって供養に専心します。
そして、四十九日目の法要をもって忌明けとし、その後は「服」、読んで字のごとく喪服を着て身を慎む期間に入ります。この忌と服を合わせた期間を「喪中」といい、期間は一年間となっています。
喪中には、結婚式・慶事への出席、神社への参詣などは控え、結婚式などにすでに出席の返事をした後で不幸があった場合でも、丁寧にお断りをするのが常識になっています。それでも最近では、結婚式など前もって予定されていた慶事には喪中でも出席する人が増えているのも事実です。
しかし、忌明け後ならともかく、忌中はなるべく避けるべきでしょう。
・初七日
最近は、諸事情から葬儀当日に行われることが多いようです。
・三十五日
地域によってはこの日が忌明けとなる所もあります。
・四十九日
霊が家から離れるという区切りの日です。この日をもって忌明けとし、位牌や仏壇の用意、香典返しなども
この日を目安に行います。納骨式もこの日に行われることが多いようです。
・神式の場合
葬儀の翌日に「翌日祭」を行い、亡くなった日から十日ごとに「十日祭」、「二十日祭」と「五十日祭」まで行い、五十日祭をもって忌明けとしています。
・キリスト教の場合
本来忌明けの概念はありませんが、日本では大体一ヵ月位を目安にしているそうです。
■四十九日が重要なわけ
十仏教が生まれた古代インドでは、「輪廻転生」という思想があり、仏教でもこの考えがとり入れられています。
輪廻転生、つまり人が死に、次に生まれ変わることですが、その生まれ変わるまでの期間を「中有」、あるいは「中陰」といい、これが死後四十九日目。この間は死のけがれが強いとされ、七日ことに法要を営み、死者を供養し、幸せの転生を願うのです。これが初七日、三十五日などの法要が行われるわけで、中でも最後の四十九日法要が重要視されています。
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